2012年8月1日水曜日

解放軍は中国共産党から離れつつあるようだ

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サーチナニュース  2012/08/01(水) 11:33
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0801&f=politics_0801_005.shtml

軍は共産党の政権地位を保障する後ろ盾となれ=中国人民日報

 8月1日は中国人民解放軍の建軍記念日だ。中国共産党機関紙の人民日報は同日付で、
 解放軍について
 「中国共産党が政権の地位を固めるために、重要な力の保障を提供せねばならない」
と主張する論説を掲載した。

  論説はまず、人民解放軍のこれまでの歴史を称賛。
 その上で、21世紀における役割について
 「中国の特色がある社会主義戦略が全面的に高度」
になるために、人民解放軍の歴史的使命も「極めて困難になる」と指摘した。

  国際的環境も目まぐるしく変化し、
 「安全情勢も日増しに複雑になり、外部からのリスクも空前のものになる」
と論じ、
 「中国共産党が政権の地位を固めるために、重要な力の保障を提供せねばならない」
と主張し、
 「国家が発展するために強固な安全を提供せねばならない」、
 「国家の利益を維持するために、実力をともなう戦略サポートを提供せねばならない」
と続けた。

  論説は最後の部分で人民解放軍に向け、
 「胡錦濤同志を総書記とする党中央の強力な指導のもとで、全軍の将兵は信念を固め、力を凝縮し、困難に挑戦し、勇敢に前進せねばならない」
などと呼びかけた。

◆解説◆

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  中国人民解放軍はもともと「中国共産党の武装力」であり、現在も「国軍」である以上に「党軍」の色彩が濃厚だ。
 また、中国共産党の現執行部では、いわゆる「胡錦濤派」が主流であるのに対し、軍内部では胡錦濤を支持しない勢力が、次期指導者になることが確実な習近平国家副主席(中央軍事委員会副主席)と結びついたと見られている。

  習副主席は、胡錦濤現主席と対立関係にあった江沢民前主席と近い関係で、“二世政治家”からなる「太子党」のひとりと見なされることもある。

  中国共産党中央委員会の機関紙である人民日報が8月1日付で発表した論説は、軍に対する共産党の優位性をあらためて強調したものと考えられる。


 何か共産党は解放軍に色目を使っているようだ。
 おそらく解放軍は共産党支配から少しずつ離れ、自分の意見を持ち始めているようである。
 そこで、このような声明を掲げる事になったのだろう。
 中国では、軍事力をもった者が勝ち、という鉄則がある。
 解放軍は名目的には共産との下部組織だが、力を持ち始めれば上部の共産党にいつもイエスでしたがっているばかりではなくなってくる。
 おそらく、共産党からの解放軍の離反、あるいはそれに似た兆候が現れ初めているということなのだろう。
 それがために、宣伝に走っているのだろう。
 このような文言が出てくることは、
 共産党と解放軍の間にスキマ風が吹き始めてきた

ということになる。
 中国は
 共産党が引き続き権力を保つのか、解放軍が伸びてくるのか、その戦いに入ってきた
ともいえる。



南日本新聞 社説 2012/08/02
http://www.373news.com/_column/syasetu.php?ym=201208&storyid=42178

[防衛白書] 中国軍の動向に警戒を

 2012年版防衛白書は、海洋進出を進める中国の動向にあらためて強い警戒感を示した。
 とりわけ人民解放軍の影響力が拡大していることを
 日本の「危機管理上の課題」
と指摘したのが目を引く。

 軍事力の実態や将来像を明らかにしない中国
への不信は、昨年までの白書と共通している。
 今年の白書は、
 海軍艦艇部隊の太平洋進出が「常態化しつつある」
ことを初めて明記した。

 具体的には、海軍艦艇が沖縄本島と宮古島の間を通過して太平洋に出て実施した訓練や、海軍以外の公船による尖閣諸島付近の領海侵入などを挙げ、日本近海と南シナ海で活動を活発化させている中国への警戒感をあらわにした。

 そのうえで南西諸島の防衛で、多様な事態に機動的に対処する日米の「動的防衛協力」の具体化を掲げた。
 沖縄の位置付けと日米同盟の重要性を強調したい白書の意図は明白である。

 白書で注目すべきは、中国の国家主権や海洋権益をめぐる重要な課題について、
 解放軍が態度表明する場面が近年増加する傾向にある
ことだ。
 表現こそ
 「中国共産党指導部と人民解放軍の関係が複雑化」
 「対外政策における軍の影響力が変化」

と抑え気味だが、要するに軍に対する政治のコントロールが十分に利いているのか、という不安と不信の表明にほかならない。

 共産党の一党独裁下にある中国は、国政レベルの普通選挙制度がなく、国民の代表が軍事の最終決定権を持つという意味での「文民統制」は存在しない。
 そうした特殊な体制の国家で、
 政治の意思とは別に軍が行動する可能性が強まりつつある
のは見過ごせないし、警戒するのは当然である。

 中国は政治的にも経済的にも着実に成長を続けており、国際社会での存在感は増す一方だ。
 軍事力も強大であり、さらに増強が著しい。
 白書が
 「過去24年間で約30倍の規模になった」
とする12年度の公表国防費も、実際の支出の一部にすぎないとみられる。

 情報公開が十分でなければ、中国の軍事面での意思決定や行動に国際社会が強い疑念を抱くのは当然だ。
 透明性が確保されなければ信頼醸成はできず、意思決定や行動にも疑念が生じて、無用な緊張を高めることにもなりかねない。

 中国は大国としての責任を果たさなければならない。
 国際社会は中国で何が起きているのかを注視し、危機感と警戒心を緩めることなく、粘り強く透明化を求め続けるべきだ。日本政府はアジアの近隣諸国と連携して、その中心的な役割を果たす必要がある。




レコードチャイナ 配信日時:2012年8月5日 6時45分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=63495&type=0

中国軍将校に大規模な人事異動、共産党による軍の指導強調―米メディア

 2012年8月2日、米ラジオ局ボイス・オブ・アメリカ中国語版サイトは記事
 「中国で大規模な将官の人事異動、共産党の指導を強調」
を掲載した。

 7月以来、中国軍将校の大規模な人事異動が続いている。
 これまでに海軍、空軍、各軍区、さらに武装警官など14人の将校が新たなポストに任命されたことが明らかとなっている。

 また最近、人民解放軍機関紙などで「共産党の指導」を強調する記事が目立つ。
 一部では薄熙来事件に関連して軍の離反を懸念した動きではとの推測もあるが、鄭編集長はそうした事実は確認できないとコメントしている。

人民解放軍は中国共産党の軍隊という位置付けで中華人民共和国の国軍ではない。国軍化するべきという意見については共産党、軍ともに強い抵抗を示している。
 鄭編集長は
 中国の政治体制で国軍化はありえない
と話し、今後も現状が維持されるとの見通しを示した。


 中国解放軍というのは中国という「国家の軍隊」ではない。
 中国共産党という「私兵」である。
 ソビエトは赤軍を「ソビエト国軍」にした。
 その結果、政治が流動的なときも、軍隊は国の軍隊であり、共産党の私兵ではないとの立場をとり、軍隊は動かなかった。
 中国では、何かのきっかけでけつまずくと、解放軍が暴動化するおそれがある。
 解放軍が共産党を喰うこともあり、それが共産党の弱みでもある。
 解放軍の実力者が共産党を握ることも可能なようなシステムになっているということである。



レコードチャイナ 配信日時:2012年8月9日 22時43分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=63573&type=0

<中華ボイス>
中国の政治体制は10年以内に変わる!
息苦しい制度はいらない―中国の軍人


 国の発展や国民の意識の変化により、中国は現在の政治体制では対応ができなくなっている。
 不透明な政治や国民を第1に考えない政治家たちに、民主主義を求める声は日増しに強くなっている。
 また、2012年秋には政権交代が待っており、胡錦濤政権からどのように変化するのか関心を集めている。

 2012年8月7日、現在の空軍上将(日本の大将に相当)で作家でもある劉亜洲(リウ・ヤージョウ)氏は以前、作家として香港メディアの取材を受けた際に、
 「中国の政治体制は10年以内に民主中心へシフトチェンジするだろう。
 この変化は避けられず、中国は偉大なる変化を遂げる。
 国民が息苦しく感じ、自由な創造ができなく、そして国民の利益を第1に考えていない者が国民の代表になるような制度は必ず滅びる」
と語った。


 こういう発言が出てくるということは、
 共産党がもはや解放軍を把握しきれなくなっている
ということなのだろう。






【日本にその覚悟があるのか】



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