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●写真は丹羽大使の公用車。
『
サーチナニュース 2012/08/30(木) 12:13
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0830&f=politics_0830_016.shtml
中国元外相「日本国旗の奪い取り事件は、国を害する行為だ」
中国元外相、前国務委員で中日友好協会の会長を務める唐家セン氏は29日、日中国交正常化40周年を記念するシンポジウムに出席し、北京市内で27日に丹羽宇一郎特命全権大使が乗る乗用車が襲われ、日本国旗が奪われた事件について、
「非理性的な愛国行為で、国を害する行為だ」
と述べた。
東方網などが報じた。(「セン」は王へんに「旋」)
北京市内で開催された、日中国交正常化40周年を記念して「相互信頼と互恵の促進、共同で未来に面する」ことをテーマに開催されたシンポジウムでの発言。
唐氏は事件発生後の状況について
「中国側の関係部門が状況を調査している。徹底的に調べる」
と述べた。
事件については、
「中国の広い民衆やその考えを代表する行為ではない。
中国の民衆の絶対多数は理性を持っており、中日官憲の健全な発展を望んでいる」
と述べた。
』
『
2012/08/29 22:27 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201208/CN2012082901002256.html
中国、大使車襲撃を82%が支持:ネット調査
【北京共同】丹羽宇一郎駐中国大使の公用車が襲われた事件で、中国の人気サイト「騰訊網」のアンケートでは29日、回答者の82%に当たる4万人余りが襲撃を支持した。
沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)をめぐる問題で、中国の反日感情が高まっていることがあらためて浮き彫りになった形。
中国外務省は事件について遺憾の意を表明し、「真剣に調査している」との談話を発表したが、反日世論の根強さは事態収拾にも影響を与えそうだ。
』
当局が
「尖閣問題終了を宣言」
したが、民衆はおさまらない。
これは反日問題だけでなく、
外国大使車が襲われた
という国際問題という別の側面をもっている。
つまり日中の二国の問題から、国際的に関心のある事件に進展しつつある。
もし、中国がこの問題をうまく解決できないと、国際的にナンバー2 の地位にふさわしいかと、その国家のあり方を疑われてしまうことになる。
「外国大使の車を襲っても良し」
とする意見が80%を超えるというと、これは大変なことである。
一般常識を逸脱してしまう。
中国人、中国国家の常識が疑われてしまう。
もしそうなら、
中国に最低限の国際ルールがなくなる
ということになる。
つまりそれは、反体制派にとっては絶好のエサになる。
「愛国のためなら無罪」
という論理は、愛国のためなら弱腰の当局を別の信念のある政体に変えるも可、ということにつながる。
愛国のために共産党に代わる政権を求む
ということにもなる。
尖閣問題は日中間では終わったが、中国国内ではまだまだくすぶり続けそうだ。
それは当局にとっては頭を抱える問題になっていきそうである。
『
2012/08/29 22:43 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201208/CN2012082901001898.html
日本大使襲撃、関係者の聴取を開始 偽ナンバー使用か
【北京共同】丹羽宇一郎駐中国大使の公用車が北京で襲われ、日の丸を奪われた事件で、北京市公安当局は、犯行車両として日本大使館が届けたナンバープレートと一致する車の持ち主の事情聴取を始めた。
中国関係筋が29日明らかにした。
中国政府系シンクタンク、中国社会科学院日本研究所の高洪副所長は29日のシンポジウムで公安当局筋の話として、日の丸を奪った容疑者が乗っていた車は偽のナンバープレートを付けていたと指摘。
事情聴取を受けている持ち主は、事件とは無関係の可能性があり、公安当局は慎重に捜査を進めているもようだ。
』
「日本にその覚悟はあるか」
と、脅しをかけたわいいが、逆に相手の民族心を高揚させ、軍備増強に走らせてしまった。
そしてすごすごと撤退せざるを得なくなった。
しかしそれは反体制派に格好の材料を提供し、全国同時多発デモを発生させた。
さらに、国際的ルールとしてあってはならない、大使車襲撃事件まで起こしてしまった。
まさに反体制派にとっては願ったりかなったりになってきた。
尖閣問題は今後、中国にとってふれられたくない問題になっていく可能性がある。
強く触れられたとき、それは悪夢の暴動へと進展する可能性をはらんでいる。
反体制派にとってはじつに格好のカード手に入れたといえる。
日本はこの問題でじつにたくさんのものを得た。
民族心、国土保安、自衛の精神と実行力などなど。
それらはそうは簡単に手に入れられるものではない。
「いまそこにある危機」という状況でしか得られないものである。
今回の事件はそれを獲得させてくれた。
国家国民的には感謝すべき事件だったといってもいいだろう。
中国はどうか。
なにか失敗の山積みといった印象を受ける。
名誉を傷つけられ、対外的には得るところがなく、逆に国内では悪夢のような危機を産んでしまった。
事とは思ったように動くものではない。
特に外交という相手のある場合はなおさらである。
ましてそれが、コワモテの日本では相手が悪かった。
これが2年前なら、脅しが効いたかもしれない。
中国は日本のここ1年半の変身を見抜けなかった。
というより、日本人自身がここまで強気になれるとは思ってみなかったのではなかろうか。
領事館に石を投げ込まれてもジット我慢して耐えるのが日本人だった。
だが、ナンバー2 を降り、
東日本大震災の災禍をくぐったとき、日本は大きく変身を遂げていた。
苦に立向い、耐えること身で知った、
ということであろう。
「ひよわな花」が毅然と立ち上がる花に
変わったということなのだろう。
中国にとっては尖閣は実に「大いなる失敗」であった、といえよう。
この経験から中国がよりよいナンバー2 に成長してくれれば、いい実験であったのかもしれない。
『
レコードチャイナ 配信日時:2012年8月31日 17時4分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=64255&type=0
丹羽大使襲撃事件、関与車両の偽ナンバープレート疑惑を否定―中国当局
2012年8月30日、中国・北京市公安局は丹羽駐中国大使の公用車から日の丸が奪われた事件で、関与した複数の中国人男女を容疑者と特定し、任意聴取を進めていることがわかった。
中国外交部の連絡を受け、北京の日本大使館がこれを31日未明に発表した。
北京市内で27日夕方、丹羽宇一郎・駐中国大使が乗った公用車が2台の高級外車に進路を阻まれ、停車した。
その後、高級車から降りてきた男が公用車に取り付けられた日の丸を奪った。
北京市当局はすでにこの2台の車両を特定、関与したとされる男女全員に任意の事情聴取を行っている。
しかし、日本側に対して容疑者らの年齢、職業など個人情報は提供されておらず、犯行動機についても言及されないままだ。
国旗を奪った男が乗っていた車は、北京から遠く離れた安徽省のナンバープレートをつけたBMW。
もう1台は北京市ナンバーのアウディだったという。
いまだ逮捕・拘束されていない容疑者らの今後の処遇について注目されるが、尖閣問題で反日ムードの高まる世論を背景に、中国当局はこれを起訴せず、刑事罰に問わない可能性もささやかれている。
しかしながら、捜査の進展を逐一日本側に報告するという中国側の姿勢は、国際社会における事件の重要性を中国側が認識し、これを速やかに解決したいと望んでいることの表れでもある。
30日、在日中国大使館の楊宇(ヤン・ユー)報道官は定例記者会見の席上で、「捜査の結果は速やかに日本側へお伝えする」と断言。
また、
「これはひとつの突発的事件であり、一部の過激分子が行ったこと。
日本側にも冷静に対処していただきたい」
と続け、一部メディアが報じているように、事件に関与した車両が偽のナンバープレートを掲げていたという情報についてはこれを否定した。
』
「刑事罰に問わない」というのは問題だろう。
一国の大使車両が襲われて、犯人が刑事罰に問われなかったら、今後の悪例を残すことになる。
法は法で裁くべきだろう。
そのところの信念がはっきりせずに、ただ反日とか、愛国とか、突発事件とかといったことでお茶を濁そうとする姿勢は、中国のこれからの国際信用力の問題にもからんでくる。
おそらく、
世界は大使車両襲撃いう行為に、当局がどうでるか、それを注視している
と言ってもいい。
不要の気配りはせずに、淡々と法の手続きで行われるのを期待しているのではあるまいか。
[蛇足]
中国のナンバープレートにはアルファベットが使われているのですね。
日本のナンバープレートは日本語と数字だけのはずですが。
中国が国際化しているのか、あるいは日本がローカルなのか。
どちらなんでしょう。
でもやはり、その国のナンバープレートはその国の言葉だけで表現したほうがいいように思うのですが。
何か中途半端に感じてしまうのですが。
『
レコードチャイナ 配信日時:2012年9月5日 10時37分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=64384&type=0
容疑者2人を正式に拘留=丹羽大使公用車襲撃事件―北京市警察
2012年9月4日、中国・北京市の警察当局は丹羽駐中国大使の公用車から日本国旗が奪われた事件で、男性2人を行政拘留に処したと明らかにした。
これを伝えた新華社通信は拘留期間には触れていない。
また、当局は調査内容についても公表し、先月27日の事件発生後すぐに捜査を展開したことや、29日には容疑者である23歳と25歳の男性2人の身柄を拘束したことなどを発表した。
さらに、発表によると拘束された23歳の男性は河北省出身で、25歳の男性は黒竜江省の出身だった。
男性2人は犯行を認めており、現在当局は男性2人を正式に拘留しているという。
』
『
サーチナニュース 2012/09/06(木) 21:13
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0906&f=politics_0906_036.shtml
日本外相、大使公用車襲撃事件に対する中国側の処分を評価
丹羽宇一郎駐中国大使が乗った公用車を襲撃した男性2人に対し、北京市公安当局が行政拘留処分を下したことについて、玄葉光一郎外相は5日、北京当局の処分を肯定する旨を示した。
共同通信電を引用し、中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。
玄葉外相は、今回の事件に対する中国政府の早急な対応と的確な報告を評価し、
「結果を厳粛に受け止める。
処分が軽いか重いかについてはコメントしない」
と述べ、
「今回の拘留処分が事件の再発防止に繋がることに強く期待したい」
との意を示した。
』
尖閣国有化問題と相殺するつもりのようである。
ことを荒立てずに収めるから、そっちも国有化問題を煽るな、といったところだろうか。
【日本にその覚悟があるのか】
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