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レコードチャイナ 配信日時:2012年8月29日 12時26分
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<在日中国人のブログ>
今こそ必要な長期的視点、日中関係には領土問題を超えた利益がある
2012年8月27日、華字紙・中文導報の楊文凱(ヤン・ウェンカイ)編集長は
「釣魚島には中国と日本が衝突するほどの価値はない」
と題した記事を中国のブログサイト・鳳凰博報に掲載した。以下はその概要。
8月24日,日本では衆議院全体会議で、中国人による釣魚島(日本名:尖閣諸島)上陸と、韓国による竹島(韓国名:独島)の不法占拠を非難する決議が採択された。
野田首相は釣魚島上陸時に撮影した映像を公開し、韓国とは国際司法裁判所で争うと言明している。
近年、日本と周辺諸国の領土紛争が激化しており、前原誠司氏は外相時代に北方領土を海上から視察し、ロシア大統領の二度にわたる上陸を招いた。
また、日本の教科書、防衛白皮書では繰り返し韓国が竹島を不法占拠していると記載し、李明博大統領による島への上陸、記念碑設置へと発展した。
そして、石原慎太郎による釣魚島「購入」計画によって中国の民間組織が島に上陸し主権を宣言するに至った。
民主党が与党となって三年、内政での成果に見るべきものはなく、外交においては近隣諸国との関係が悪化、窮地に陥っているといえる。
戦後、日本は北方領土について発言権を持たず、冷戦終結、ソ連崩壊後も返還の機会を勝ち得ることもなかったが、日本が経済大国へと成長する障害にはならなかった。
竹島は60年近く韓国が実行支配しているが、日本が事実を受け入れるかどうかにかかわらず、日韓の親善には影響しない。
同様に、中国と日本は釣魚島の問題を40年間棚上げしたおかげで、今日では3400億ドルに上る貿易を行い、600万人が行き来するようになった。
釣魚島の問題を、また40年間棚上げするというのはどうだろうか。
中日国交正常化40周年のいま、日本はなぜ突如として島の主権を声高に宣言し、韓国やロシアとの関係を悪化させ、領土紛争を強調して国際関係を悪化させることをいとわないのだろうか。
原因としては、日本国内の不安定な政局、迷走する政策が挙げられる。
与党経験の浅い民主党はマニフェストをことごとく反故にし、消費税や原発再稼働の問題で国民の怒りを買った。
そのため、対外的に強気に出ることで怒りのはけ口とする選択も排除しないのだ。
外交では米国のアジア回帰宣言を受けて勢いづき、何度も釣魚島が安保条約の範囲内にあることを確認している。
虎の威を借る狐である何よりの証拠だろう。
今年1月以来、日本では釣魚島四島の命名、石原慎太郎による釣魚島購入のための寄付金募集、野田首相による国有化宣言が続き、8月には島に上陸した中国人逮捕された。
中日でくすぶり続ける釣魚島問題が両国民を苛立たせ、中日国交40周年、「中日国民交流友好年」の雰囲気作りに水を差している。
中日両国ではナショナリズムが熱を帯び、開戦せよとの声も絶えない。
北東アジアに危機の兆しが生まれ、外国メディアはナショナリズムが武力衝突を生む可能性を否定しない。
だが、武力衝突が東アジアと各国の国民の利益になることはない。
ちっぽけな釣魚島は中日関係のすべてではない。
両国が無責任な言論を真に受けて危険な道をとり、釣魚島問題での対決を決意すれば、想像される結果は中日の政治関係の崩壊、経済協力の中断であり、40年かけて築いてきた中日関係が無に帰す可能性がある。
この局面を後押ししているのは誰か、中日関係にとっての罪人は誰か、両国民の敵は誰なのだろうか。
中日両国にとって、釣魚島は主権に属する問題であり、互いに譲歩の余地はない。
しかし、冷静な政治家たちは自分の責任を知るべきだ。
平和的共存が必然である以上、必要なのは外交的解決であり、衝突や戦争は何としても阻止しなければならない。
中日関係の全体的利益は釣魚島よりもはるかに大きいからだ。
1972年、中日国交正常化の際に周恩来が田中角栄に「今は考えない」と告げ、1978年の中日平和友好条約締結の際、トウ小平が
「紛争を棚上げし、共同開発しよう」
と提案したのも、そのような戦略的視点によるものだった。
現在に至るまで、中日関係には卓越した国際的視野、大局観、度量と知恵が求められている。
どちらか一方が、もはや中日関係は重要でないと考えているなら話は別だが、近い将来のうちにそうなる可能性はゼロである。
両国は相互依存をますます強め、総体的な戦略的互恵関係は、釣魚島紛争を超越した現実的価値と可能性を有するからだ。
中日は釣魚島のために対決を急ぐ必要などない。
トウ小平は生前、
「中日両国の政治家は、中日関係を長期的な視点で見るべきだ。
近視眼的な見方は有害であり、得るべきものはない」
と語ったが、まさにそのとおりである。
●楊文凱(ヤン・ウェンカイ)
日本華字紙・中文導報編集長。上海の復旦大学中国語学科卒業。95年に来日。98年に中文導報入社。著書にコラム集「卒業10年」、社説集「天涯時論」、インタビュー集「人在旅途」など。
※本記事は著者の承諾を得て掲載したものです。
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人民日報日本支社長の寄稿記が「環球時報」に掲載されてから、何か一気にメデイアの風向きが尖閣問題への対決をさけるようになってきた。
この記事などは昨日だったら絶対に載らなかったものだが。
「中日両国にとって、釣魚島は主権に属する問題であり、互いに譲歩の余地はない」
なら、また40年後にトラブルとならないように、ここで決着つけたほうがいいんじゃないだろうか。
「逃げたい理屈」
をつけるのはわかるが、
日本としてはまた40年後にトラブル
されるより、ここで決着したほうが精神衛生的にいいと思うが。
「空母ワリヤーグ撃沈ゲーム」
なんていうのは実にいい。
まずワリヤーグを「魚釣号」と改名する。
そして魚釣号を守ったら魚釣島とし、魚釣号を撃沈したら尖閣諸島とし、以後一切これについて文句を言わない、というのはどうだろう。
なかなかのアイデイアと思うが。
まあ、これは冗談だが。
もちろんやってもいいのだが。
何か中国に
「ナンバー・ツーとしての自覚が出てきた」
のか、あるいは
「勝てない戦争はしないという冷静さがついてきた」
のか、どちらだろう。
言えることは、これまで
中国は外交が下手だ
った、ということだ。
ナンバー・2 として世界の大国という自覚がでてくれば、
脅しだけしかできない
といった精神的に貧しい外交から脱却できるのではないかと思う。
この記事のようなものはそいう典型だが。
ただ、そういう深みのある外交を展開すると、表面だけみるグループは弱腰と非難することになり、国内が危うくなってくる。
ナンバー2 というのはそれに堪えていかれる国家
ということでもある。
ただこの国、ラッパが多すぎる。
そのラッパに論理がない。
激情だけで、自分のいいとこだけとってラッパする。
冷静な論理的な判断がない、
そのため民衆がそれに浮かれてしまう。
と同時に、逆に相手は強固に身構えて愛国心を発揮させてしまう。
民衆の浮かれは暴動につながり、他国の防備の強化はその国の民族心の発露となる。
どちらもいいことではない。
少しは考えたほうがいいのでは。
といったところで、どうなるものでもないが。
まあ、ナンバー2 になったところで、ナンバーワン以外はすべて頭を下げるわけではない。
ナンバー2 ならこれ幸いとつっかかってくるヤツもいる。
それをうまくさばいていかなければ、ナンバー2 の座は守れない。
自分でラッパを吹いて、
その結果もたらされるものに右往左往しているのでは全くみっともない。
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レコードチャイナ 配信日時:2012年8月31日 22時24分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=64253&type=0
日中の国民がどんなに憎しみ合っても、両国は「最高のパートナー」―カナダ紙
2012年8月29日、カナダ紙グローブ・アンド・メールは、隣国同士である日本と中国は歴史問題さえ棚上げすれば最高のパートナーである、と指摘した。
31日付で環球時報(電子版)が伝えた。
日本と中国が国交を正常化してから40年近く、だが両国関係はいまだかつて「正常」になったことはない。
最近は尖閣諸島(中国名・釣魚島)問題で一部の中国人の反日感情が爆発、日本の駐中国大使公用車から日の丸が奪われる事件まで起きている。
だが、両国民の血にどれほどの嫌悪感が流れようとも、両国の緊密化の流れには逆らえない。
日本は労働力が不足しているのに対し、中国は人があり余っている。
圧倒的なハイテク技術を持つ日本にとって、中国は潜在的な市場だ。
3兆2000億ドル(約251兆円)もの外貨準備高を持つ中国にとっても、日本の巨大な国債市場は魅力的。
日本のハイテク技術は中国の高速鉄道の発展を支えている。
2001年のタマネギや生シイタケの関税問題から最近のレアアース問題まで、
日本が直接中国に貿易訴訟を起こしたことはない。
円高元安にもじっと沈黙を保っている。
両国に今、最も必要なのは「冷静な頭」だ。2005年にも中国各地で反日デモが発生したが、その後、両国の貿易額は12%も伸び、訪日中国人観光客もどんどん増えている。
日本と中国は、2カ国で世界の国内総生産(GDP)の5分の1を占める。
両国は永遠に友達にはなれないかもしれないが、
歴史問題さえ棚上げすれば、最高のパートナーだ
といってよいだろう。
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「歴史問題さえ棚上げすれば、最高のパートナー」
であることは確かだが。
それを
棚上げできないジレンマが中国にある。
ということは、
日中は永遠に最高のパートナーにはなれない
ということを、この記事は述べている。
日本は
「日本が直接中国に貿易訴訟を起こしたことはない。
円高元安にもじっと沈黙を保っている。」
しかし、中国は歴史問題を引き出し反日を煽る。
であるかぎり、結論はひとつしか出てこない。
「今と何ら変わりない明日」
だということになる。
日中は絶対に最良のパートナーにはならない、ということである。
よって、今後の日中は、これまでと同じように、
ことを荒立てずに、苦いツバを飲み込んで、擬似的な友好のポーズを示しながら
やっていくことになる、ということになる。
それしか、ないということである。
【日本にその覚悟があるのか】
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