2012年7月27日金曜日

南シナ海の実効支配進める中国:軍事的にはひねりつぶすのは簡単だが

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● ドロボー中国:三沙市の発足など、支配の既成事実化を推し進める中国を非難するベトナム市民



ニューズウイーク 2012年07月25日(水)15時05分 パトリック・ウィン
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2012/07/post-2632.php

南シナ海の実効支配進める中国の強引
軍事的にはひねりつぶすことも可能だが、中国の「リゾート」にしてしまえばわざわざ犠牲をし払わずに済む

 中国は、南シナ海の領有権を確立するために最後の手段に打って出るようだ。
 と言っても、軍事衝突を起こそうというのではない。
 クルーズ船を就航させ、軍の前哨基地を設置し、急ごしらえの「市」を設立することで、最終的に領有権をわがものにしようとしているのだ。

 石油資源が豊富なこの海域で、実際に軍事的な衝突が起こる可能性は、以前に比べてかなり少なくなっているようだ。
 南シナ海のさまざまな海域で、ベトナムやフィリピン、台湾などの国々がそれぞれ強硬に領有権を主張している。
 一方で、中国はそのすべてが中国のものだと言い張っている。

 紛争を勃発させる代わりに、中国はこの無人島の海域に少しずつ豊富な資金を投入し、中国の存在感を高めようとしてきた。

 まず、今週に入って中国は、ベトナムが大部分の領有権を主張するパラセル(中国名・西沙)諸島に(おそらくは小規模な)軍駐屯地を建設するとの計画を発表した。
 この前哨基地の目的は、三沙という「市」を防衛すること。
 先月までは存在もしなかった都市だ。

■軍事的衝突は得策ではない

   さらに今週フィリピン・スター紙は、フィリピンが領有権を主張するスプラトリー(中国名・南沙)諸島のスービ礁(中国名・渚碧礁)に、中国が滑走路の建設を予定していると報じた。
 同紙によれば、この島にはすでに中国によって建造物やレーダーが設置されているという。
 さらに中国人たちは、観光リゾート地としてこの地に攻め込もうともしているらしい。
 中国国営の新華社通信は、複数の中国当局者たちのコメントを伝えている。
 西沙はタイのビーチにも引けを取らない美しさであり、この島々にクルーズ船を就航させることを約束する、とのことだ。
 とはいえ、現状では西沙は何もない無人島だから、中国人観光客は船で宿泊するしかないのだが。

 万が一この海域で衝突が起これば、中国海軍がベトナムやフィリピン海軍を握りつぶすことはまず間違いない。
 ただ、格下の相手をわざわざ力でねじ伏せるために、人命や武器や国の評判を犠牲にすることが得策と言えるだろうか。

 近頃の動きを見る限り、中国はもう少し賢いやり方を進めているようだ。
 中国政府は周辺諸国に比べて強大な経済力を盾に、南シナ海の島々で徐々に存在感を確立していくという作戦に満足している。

 このままではフィリピンやベトナムは、非常に好ましくない状況に追い込まれることになりそうだ。
 中国の部隊が駐留し、中国の建物が並び、中国のリゾートで埋め尽くされた島々を、「中国のものではない」と主張しなければならないのだから。




NICHIGO PRESS 2012年7月27日
http://nichigopress.jp/ausnews/world/40886/

空軍戦闘演習にインドネシア空軍も初参加
米豪空軍合同演習に露製Su-30戦闘機で

 オーストラリア大陸北部で行われる空軍戦闘演習にインドネシア空軍が初めて参加するため、ロシア製スホイSu-30多用途戦闘機1機がダーウィンに着陸した。

 この演習「ピッチ・ブラック(真っ暗)」には、
 オーストラリア、シンガポール、タイ、アメリカ

も参加しており、これまでも2年に1回、2週間にわたって模擬空戦を行っている。
 演習は北部準州の広大な空域の利用度が低いためにダーウィンを基地として展開する。

 オーストラリア空軍のデビッド・シール大佐は、
 「インドネシアが参加を決めたことは大きな意義がある。
 これはオーストラリアとインドネシアの間の軍事協力を含めた協調関係が進展していることを示すものだ。
 インドネシア軍が我々と共同演習に参加することは歴史的なできごとだし、
 オーストラリア空軍機が、インドネシア空軍のスホイSu-30戦闘機と接触するのもこれが初めてだ
と語っている。

 もともとSu-30は、アメリカのFA-18ホーネットに対抗するために開発された機種で、ホーネットはオーストラリアとアメリカの空軍が使っており、インドネシアが第一線級の軍用機を海外に派遣するのもこれが初めてで、インドネシア空軍のSu-30は4機が「ピッチ・ブラック」空戦演習に参加する。
 また、ダーウィン以外にもキャサリンに近いチンダル空軍基地も組み込まれており、今回は約3週間の日程で実施される。

 7月初めにスシロ・バンバン・ユドヨノ・インドネシア大統領がダーウィンを訪れ、ジュリア・ギラード連邦首相と会談して以来、
 オーストラリアとインドネシアの間では現在防衛協力協定交渉が進められている。(NP)


 オーストラリアとインドネシアの仲は友好的というのにはほど遠い。
 どちらかというとぶつかりあうほうが多い。
 が、今年はオーストラリアの空軍演習に参加してきたという。
 これは明らかに、中国を意識しての行動とみてとれる。
 インドネシアも中国の膨張主義に恐怖を感じているのだろう。



レコードチャイナ 配信日時:2012年7月31日 5時26分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=63364&type=0



中国の恫喝外交が米国のアジア回帰を促進、自らの首を絞めることに―豪紙

 2012年7月27日、オーストラリア紙ジ・エイジは、中国の恫喝外交は米国のアジア回帰を促し、自らの首を絞めているだけだと論じた。
 28日付で環球時報が伝えた。

 日本と中国が地域における援助活動を通じて手に入れる見返りは全く異なる。
 毎年の援助額を比べると、日本の方が圧倒的に多いにもかかわらず、
 手に入れる見返りは中国の方が比べ物にならないほど多い。


 日本はその国の人々が本当に必要と思われるものを援助するが、
 中国はその国の政府が欲しいものを援助する。

 日本は子どものことを1番理解している親のようだが、中国はおもちゃとアイスを持って訪ねてくる祖父母のよう。
 日本は厳格な父といった感じでその国と接する。

 アジアの先進国としての日本の威厳あるやり方は、誰が見ても他国に問題解決の方法を教える資格があると思わせる。
 だが、中国のやり方は全く違う。
 友人として何か困っていることはないかと尋ね、その通りに援助を行うのだ。
 そのため、友人をどんどん増やし、影響力も高めていった。

 ところが、中国が強硬姿勢に転じるに従い、こうした局面にも変化が生じてきている。
 中国はこれまで、南沙(スプラトリー)諸島を、巨額の援助と優遇借款というおまけ付きで、「共同で開発しよう」とフィリピンやベトナムに呼び掛けてきた。
 それが今では、軍事力にモノを言わせ、力づくで言うことを聞かせようとしている。

 中国のこうした恫喝外交に救われたのが、アジア回帰を目指す米国だ。
 黙っていても、アジア各国から「戻ってきて欲しい」と頼まれるようになった。
 確かに、中国はアジアの超大国である。
 実力を思う存分見せつけることで、自己満足に浸っているのかもしれない。
 だが、やればやるだけ、国の利益を損ねていることに気付いた方がよいだろう。





【日本にその覚悟があるのか】



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