2012年9月4日火曜日

反日デモは中国政府が仕組んだもの:政治不安から注意をそらす目的

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レコードチャイナ 配信日時:2012年9月4日 13時8分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=64196&type=0

<尖閣問題>反日デモは中国政府が仕組んだもの、政治不安から注意をそらす目的―米華字メディア

 2012年9月2日、博訊網によると、尖閣諸島問題を受けて中国で高まる反日感情は中国人の愛国心の発露とみる意見もあるが、一方で
 反日デモは中国政府が仕組んだもの
との意見もある。

 天安門事件以来最大の政治事件といわれた薄熙来(ボー・シーライ)重慶市委書記の失脚とその妻・谷開来(グー・カイライ)の英国人殺人事件。
 中国共産党第18回全国代表大会(十八大)を控え、
 社会の安定を必要としている中国政府は、
 尖閣問題と反日デモを使って人々の注意をそらすことを画策
している。

①.そもそも最大の疑念はなぜ香港の活動家が出港できたかという点だ。
 彼らは毎年、尖閣行きを企てていたが、これまでは香港海上警察に阻止されてきた。
 なぜか今年だけは香港海上警察は阻止しなかった。

 もう一つ、不自然な動きがあった。
②.上陸事件後、梁振英香港特区長官は日本領事に抗議したが、もともと香港特区長官に外交権はない。
 重大な越権行為だが、中国共産党はこれをとがめることはしなかった。
 梁長官は違反したのではなく、与えられた任務を忠実にこなしたということであろう。

 デモは多数の都市にひろがり、中国人の反日感情には火が着いた

 中国共産党のもくろみは成功したかに見えるが、それだけではない。
 いくつかの都市では日本だけではなく、中国政府を批判するスローガンも確認されている。
 ある研究者はデモそのものは中国政府が仕掛けたものであったにせよ、デモの実態からは、多くの中国人が政府に不満をもっていることがうかがえると評している。


 確かにこの説、一理はある。
 前半はいい。
 意識的に香港から抗議船を送り出したという部分である。
 中国政府は日本政府が、この抗議船を尖閣に上陸させないように巡視船を体当たりさせるなどして阻止すると思っていたのではないか。
 さすれば、尖閣は中国固有の領土だ、と強く主張することができた。
 だが、日本政府は意図的に上陸を許し、密入国者として逮捕した。
 ここで目算が狂った。
 つまり、尖閣にはすでに警察官が上陸しており、この時点で
 尖閣が日本固有の領土であり、日本の警察権の下にある島である
ということを内外に宣伝してしまった。
 そして逮捕した密入国者もあっさり釈放してしまった。
 器物破損とか、公務執行妨害とかいった犯罪が加わらないため、という理由で淡々と。
 日本にしてやられた、ということになった。
 日本に正当性の論拠を与えたみたいなものになってしまった。

 さらに、後半がまずい。
 もし中国政府が画策したデモなら、全国に20カ所というデモにはならなかったはずである。
 そこまで、する必要はなかっただろう。
 20カ所での同時デモとなると、これはもう画策のレベルではない。
 コントロールされたデモから、暴動的デモの始まりと変わっていた。
 これは尖閣、反日をきっかけとした政府への抗議行動になっている。
 香港船を送り出したというそのことで、
 中国政府は反政府の導火線を敷いて、火をつけた
ということになってしまった、といえるだろう。
 意外な展開にびっくりした政府は、第二波を強引に押さえ込んだ。
 そしてこの問題をこれ以上長引かせると本当に「同時多発デモ」の悪夢にさらせれる可能性が大きいと判断して、撤退を計った。

 その内容は、人民日報日本支社長の寄稿記である。

 中国を取り巻く国際情勢は非常に厳しい。
 生き残るためには日中関係の安定は不可欠だ。
 中国には日本の投資、技術、市場が必要なのである。
 全力で中国経済の発展を加速させ、中国を世界一流の強国にすること。
 これが真の愛国者が取り組むべきことである。

 香港、台湾、中国本土の「保釣」活動家がしたことは愛国行為ではない。
 国を害する行為である。



 「国を害する行為である」
とまで断じている。
 いかに、当局がこのデモに驚愕したかがわかる。
 これで、今後の尖閣反日によるデモへの抑えこみみ命題をつけることができるようになった、ということである。
 このことからわかることは、
 政府当局は尖閣問題は危うい時限爆弾を抱えているということを理解
しはじめた、ということである。
 取り扱いを間違えると、とんでもないことになりうる。
 スイッチが入れば燎原の火のごとく、国中に尖閣反日の嵐が吹き荒れることになる。
 これは当局の望むところではない。
 中国政府はしばらくは、穏便に推移するように抑えこんでいくことになるだろう。

 20カ所で同時多発デモが発生したことから、これは管制デモではないと思っていた。
 しかし、もしかして記事のいうようにそのいくつかは管制デモで、日本に圧力をかけ、中国国民のガス抜きのデモだったかもしれない。
 だが、ことが一気に膨れ上がってしまった。
 もし管制デモとみるなら、そんなところだろうか。





【日本にその覚悟があるのか】



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